塩見周子を体験した岡崎泰葉Pの感想記事
はじめに
☆この記事は、アイドルのコミュやセリフを実際に読んで感想を書いてみようという記事です☆
体験記事も第7弾までやって参りました。
今回書いていくアイドルは塩見周子です。
周子と言えば今ではLiPPSや羽衣小町ですが、モバマス初期のころは筆者の担当である岡崎泰葉(と安斎都ちゃん)との関わりがあったりしてました。
関わったタイミングが泰葉にとって大きなターニングポイントだったこともあり、当時見ていた泰葉Pの中で周子が印象に残っている人は多いです。
初期のアンソロジーやコミカライズで周子と泰葉が一緒になることもありまして、一度だけの共演のわりに良い扱いをされていた思い出があります。
今回の記事を書いた直接のきっかけは実のところSSR【夜色の暁風】が来てくれたというとこなのですが、初期のころに周子と泰葉が出会ったご縁から周子を知ってみたいという気持ちもありました。
それに周子、なんだか意味ありげというか、読んでみたら面白そうですし。
導入は手短にそんなとこで。
あとは関連してそうな子の記事として、深い意味はないですが喜多見柚の体験記事を置いておきます。
……いや、純粋に柚ってけっこう周子と近いものあるんじゃないの?みたいに思ってまして。よければ。
体験前の印象について
まず体験前の塩見周子の印象を箇条書きにしていきたいと思います。
- 京都出身の色白アイドル
- 飄々とした性格
- 和菓子屋の娘(追い出されるor家出?)
- 第4代シンデレラガール
- LIPPS
- 羽衣小町
- 献血が趣味
- よく狐になっている気がする
こんな感じの印象でした。
周子と言えば、紗枝はんと並んで「京都」という記号を背負っているアイドル、という印象が強いです。
紗枝はんと違うのは、周子が司っているのは「怪(あやかし)」の類というか、森見登美彦の小説に出てきそうな掴みどころのない京都人というところ。
神出鬼没の根無し草というか、物語を裏から回すタイプのイメージです。
京都の要素を抜きにすると、こういう飄々としてるけど色気があってずる賢いキャラって、コアな人気がある漫画には絶対いるよなっていうぐらい美味しいポジションだと思います。
というか、作者が好きなんだろうなってキャラが多い気がします。こういうキャラを遊ばせてあげたいって思うんですかね?
あるいはこう、私の想像以上に憧れられるキャラの定番だったりするんだろうか。
それ以外で言うと、やっぱり「お腹すいたーん♪」(うろ覚え)みたいなセリフに現れてるように、甘え上手というか、それでありながらちょっとしたビターな雰囲気も持っているというところ。とにかくズルい!!(良い意味で)
駆け引きというか、押し引きが上手いんだろうなという印象があります。受け身な男はこういう女性に弱い。
こちらを見透かされた上で親愛を向けられると、無力なオタクは屈服するしかない…。
という感じで、事前の印象でした。
周子は個人的になんだかんだ人気のある理由は分かるってキャラなので、そういうイメージを補強するような形になりましたね。
意外に「作中でこういう活躍をしてたのが印象深い」というのはあんまりなかったです。
それこそ柚みたいに外の顔がしっかり作られてる子で、前に出てくるイメージが保たれてるのかな?
そんなところで、次は実際に読んでみたいと思います。
なお、これまでの体験記事と同様に、周子に関してもデレステで無理なく追える範囲で追っていきたいと思います。
予めご了承ください。
実際に読んでみた感想
今回読んだのは以下のコミュやエピソードです。
- N・キャラコミュ
- SR【Tulip】+イベコミュ
- SSR【夜色の暁風】
- SR【美に入り彩を穿つ】+イベコミュ
N・キャラコミュ編
(画像がモバマスのRでスミマセン)
まずNとキャラコミュを読んできました。
そこで一番印象に残ったのは、思った以上に周子は自分の中で考えていることがあるんだなってことでした。
こう、すごく自分の心の動きを探ろうとしているというか、意外と内向きに矢印が向いていて驚きました。
「どうして自分はこんな気持ちになるんだろ?」って考えて、周子なりに言葉にしようとしている場面が印象に残りました。
もっと人に寄っかかって、面倒なことは他人に任せるタイプかと思ってたんですけど、どちらかというと自分なりに自分自身の世界を歩みたいって意志があるのかなと。
そしてそういった周子の意志って限りなく無意識的なのか、本人もなんでそうしたいのかはあまりはっきり言ってくれない。これは新しい発見でした。
アイドルになる理由も完全に成り行きそのものって感じで、プロデューサーに誘われたからというだけでしたね。
ただ、おそらくは彼女なりにアイドルもいいかもなって思うところはあったんだとは思います。
周子ってものすごく感性を大事にしてるように見えるので、はっきりと言葉にしないまでも、アイドルが何かしら彼女の美学に引っかかるところがあったんじゃないかと。
…まあそれは考えすぎなのかもしれませんけど。誘われたし追い出されたからアイドルになったってだけでいいんだとは思います。
そして周子の面白いところって、なんだかんだ自分の生き方が好きなんだろうなってとこ。
世間的に考えたら、特に目標もなくダラダラ生きるとか、実家から追い出されるとか、18歳で大学も考えてないとか…。ついついそういったものたちを気にしてしまっても、おかしくないとは思います。
でも周子ってそういう周りの目はちゃんと認識してるものの、それでもテキトーに生きようとしてるのが本当に面白いというか、自分の性格や生き方に自信持ってるんだろうなって思います。
周子はちゃんと耳触りの良い言い方や愛想笑いも知ってるわけで、単にバカだからテキトーやってるわけじゃ全然ないんですよね。ちゃんと選択したうえでの態度。
個人的な話ですが、筆者である私自身が人生をけっこう自縛気味に生きてきたところもあり、周子のそういうあえて縛られない生き方にわりと憧れました。
誰かが決めた「何者か」にならない周子、かなり自分自身の美学に自信を持ってますよね。羨ましい。
それからNのセリフを追ってみると、けっこう急速に距離が縮まっている印象を受けましたね。
わりと成り行きで出会ったのに、ここまで急接近すると逆に心配になるというか、また急に離れたりしないか?!とか。
なんだかんだ周子って野良っぽいというか、お互いに距離を把握する時間がいるんじゃないか?とも思うので。急に来られるとビビりますw
そんなNの周子のセリフで印象に残ったのがこちら。
自分のペースを大事にしている周子から「ちょうどいい」って言われるの、すごい親愛度の高いセリフなのでは?って思いました。
無理に褒めたり上げたりせず、あなたがちょうどいい。
これってすごく粋なセリフじゃなかろうか、と感じました。
SR【Tulip】+イベコミュ編
N・キャラコミュの次はTulipのイベントコミュとカードのセリフを読んできました。
LiPPSのメンバー、全員がかなり自分の世界やこだわりを持っているがために、それぞれが深く関わる必要がなさそうに見えます。
そういった意味で、周子に限らず、メンバーそれぞれにとって都合のいいユニットなのかもしれません。
ただそれはそれとして、OPコミュの異様なキャッチボールというかもぐら叩きというか、平衡感覚を失いそうなやり取りには眩暈がしました(誉め言葉)。
色々な方向に尖った他のメンバーと周子を比較すると、周子は周子でかなり自分の生き方を譲らないタイプという印象を受けました。
また、志希なんかは自分の感性(個性)を外に垂れ流しているように見えましたが、周子は自分を掘り下げる方向にだけ感性を向けているように見えました。もちろん外への愛想は果たした上で。
そういったこだわりと関係あるかは分かりませんが、周子って一度背負ったものは投げ出さないんだなと思いました。
周子自身はお気楽に生きようとしてるんだけど、ちゃんと相手は相手として受け止めて、義理は果たす。
自分がこう生きたいってのはあるにせよ、相手の話はちゃんと聞くというか。(限度はあるんだろうけど)
だからこそ、プロデューサーって周子にアレコレ無駄に背負わせちゃいけないんだろうな、と思いました。
基礎能力が高いからってタスクを与え続けたらバッドエンド…って感じ。
周子は相手を見ている、という話でいうと、特訓エピソードでのこのセリフ。やっぱり周子って(変な話ですが)人間が好きなんだなと。
周子の中には「自分の好きなようにやる周子」がいる一方、「みんなとワイワイやって安心する周子」もいると。
一見矛盾するようだけど、その二つのバランスが周子の妙というか、人間らしさでもあるんだろうなと思いました。
それからこのSRのセリフは基本的に「周子ならそう言うだろうな」ってのが多かったですね。
うまく言えないけど本音だよとか、あたしはあたしの意志でしか動かないとか、緊張感も苦しくないとか、期待なんて背負ってないとか…
逆に言うと、かなり自分のことを伝えようとしてくれてるのかな?と思いました。なんか可愛く思えてきましたね…
そしてそんなセリフたちの中で、けっこう「なるほど」と思ったセリフがこちら。
周子って、言ってしまえば自分自身の中にアイドルを頑張る理由なんて無いんだろうなと。
それはもしかすると自分の意志でアイドルを頑張る子と比べて足りないように映るのかもしれないけど、たぶんそういう事じゃないんでしょうね。
周子にとってのアイドルとは、あくまで周子本人の生き様の延長線上に過ぎないんだろうなと思います。周子の行きたい道の途中にアイドルがあったというか。
言うなれば、周子はアイドルをやらなくたって塩見周子なわけだから、その意味で周子がアイドルじゃなきゃダメな理由は少なくとも周子本人の中にはない(ように見える)わけです。
だからこそ、ファンやプロデューサーが周子に(アイドルを頑張る)意味を与えてるんだなって思いました。
周子は周子で好きなようにやる。そしてアイドルを頑張る意味は見ている人たちが与えてくれる…そういう信頼関係って、なんか美しいなと感じました。
SSR【夜色の暁風】編
続いてSSR【夜色の暁風】について書いていきます。
周子にジャズ、似合いますね。
ジャズが即興ってのもそうだし、伝統と創造のバランスというか、周子の美学に合ってそうです。
このSSRで周子が言ってるセリフを見ていると、周子ってけっこう頑固というか、頑ななのかなって思ったりしました。
絶対に流れながら生きてやるという意志を感じるというか、あたし流・あたしらしさに強くこだわっている気がします。ある意味で真面目に生きている。
Nやキャラコミュで感じた、自分の生き方が好きなんだろうってところなのかな?と。
なんかクネクネしてる印象が体験前はありましたが、周子はけっこう譲らないんだな…と思いました。
特訓エピソードを読みながら「やっぱり周子ってすごく考えてるんだなー」と思っていたところ、最後にこの特訓後の姿が出てきて、そこでハッと気づきました。
これ、背景の青くて強い光、「青の一番星」ってことなのか?!と。憎い!
…逆に何故私は特訓した直後に気づかなかったか、というとこはありますが。
とってもいい仕事の絵柄と思います。
それから、周子ってこのSSR以前から自分なりの言葉で表現しようとしてるところがけっこうありましたが、今回も「良いなこれ」と思わせるセリフがいくつかありました。
一つ目の「ふたりだと、逆にひとりを感じる」っていうのは、要するに「あなたといると落ち着くんだよね」ってことなんですかね?
「二人でいるのに一人みたいで寂しいよ」って意味ではないんでしょうが、なんか趣のあるセリフで面白かったです。
二つ目のセリフは、「静かに自信がついていく」って言い方が好きだなと思いました。
「静かさ」と「自信がつく」って相反する勢いを持っていそうだけど、それらが同居している、と今の自分を表現している周子にグッと来たというか。
周子の世界をちょっと感じた気がしました。
あとは、上記の周子なりの言葉にも表れてますが、塩見周子の中にあるテーマってなんだかんだ「アイデンティティの追求」なのかなって思いました。
京都の和菓子屋という伝統の中に生まれ、そこから離れて自分の人生を目指す…
考えてみればある意味王道ストーリーなわけですが、周子のキャラクター性もあって、王道の持つお約束な感触が全然ないのは凄いところだよな、と感じました。
SR【美に入り彩を穿つ】+イベコミュ編
ゲーム内での時間はけっこう飛ぶかもしれませんが、SSRの次は【美に入り彩を穿つ】のイベコミュとカードのセリフを読んできました。
このイベコミュはけっこうのんびりしてるというか、ひたすら周子と紗枝はんがイチャついてた気がします。
8割ぐらいノロケを聞かされていた気がしますけど、たぶん気のせいじゃないと思います()
紗枝はんはなんだかんだ相手をたしなめるというか、主導権を握るのが似合う子なので、流されることをよしとする周子とは相性がいいんでしょうね。
それはそれとしまして。
Nとキャラコミュのところで書き忘れてたんですが、周子ってわりと「居場所」とか「帰る場所」を意識してますよね。
周子は好き勝手生きたい人間だからあんまりそういうことに頓着しないのかと思ってたんですけど、そういう安心できる場所を求めるとこもあるんだなって。
すごく人間臭くて好きです。
そして今回のイベコミュとカードで、キャラコミュでも言われていた「いってきます」と「ただいま」が使われていましたね。
周子のことだから、再び実家を出る時に感じたこと、言いたいこと、あるいはかつて言えなかったこと…色々な意味を込めて「いってきます」と言ったんだろうなと(勝手に)思っています。
「どんなに否定しても京都で生まれたことは変わらない」というようなセリフがあったことを踏まえると、最後の「いってきます」は周子がある程度地元(京都)と向き合えた象徴なのかなと感じました。
それからもう一つこのイベコミュとカードで特徴的なのが、やけに周子が昂っているというところ。
本人もはじめてかもと言ってましたが、たしかに今までの感じはクール一辺倒だった気もするし、だいぶ新鮮でした。
なんで今回に限ってこんなに昂っているんだろう?ということを個人的に考えたんですが、もしかしたら「かつて地元で過ごしている間に溜まっていた鬱憤のようなエネルギー」が、改めて地元に帰ってきたことで再び沸き上がったのかな?と思いました。
かつてこの地元で退屈し抑圧されている中、静かに蓄積されていったエネルギー…それが満を持して燃え滾ったんじゃないかと。
周子の本質は決して冷めた人間ではないと思っていたので、新しい周子らしさを出せてよかったなぁと思いました。
そしてそれとは完全に関係ない話なんですが、周子ってわりと「なんていうか」って言いません?
その辺も、「自分でもあんまりよく分かんないけど、自分の言葉で言いたい」みたいなものの表れなんですかね?
個人的に、周子のその気持ちがとても分かる…と思いました。なんていうか、そういうもんなんです。(便利な言い方でもある)
おわりに
そういうわけで、塩見周子体験記事でした。
いや、とりあえずここまで読んでくださってありがとうございます。ホントに。
全然そんなつもりはなかったんですが、周子があまりに面白かったので長くなってしまいました。
周子はめちゃくちゃいいキャラでした。
余談ですが、周子が自分の感じたことを言葉にしようとする姿は以前書いた綾瀬穂乃香ちゃんのことを思い出させました。
Coアイドルによく見られる姿だったりするんですかね?
一応リンク張っときますので、よければどうぞ。
そんなこんなですが、改めて読んでくださってありがとうございました。