白雪千夜を体験してきた岡崎泰葉Pの記事

 

 

はじめに

 

☆この記事は、アイドルのコミュやセリフを実際に読んで感想を書いてみようという記事です☆

 

第23回となる体験記事でございます。いらっしゃいませ。

 

今回のアイドルは白雪千夜ちゃんです。

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体験記事初の新アイドル!

というわけで、今回は白雪千夜ちゃんで体験記事を書いていきたいと思います。

 

まずは書くきっかけから。

実は白雪千夜ちゃん、新アイドル7人の中で唯一筆者の担当の岡崎泰葉と接点のあるアイドルでして、それもあって元々書いてみたいと考えていたアイドルの一人だったのです。

そうでなくとも何かしら含みのあるようなキャラクターをしていますし、純粋に気になっていたアイドルでもありました。

 

そんな折に運よく月末限定のSSRをお迎えすることができまして。それならばさっそく書いてみよう!と思ったのが今回記事を書くきっかけでした。体験記事的にはいつものやつです。

引いたタイミングも運よくスカチケの販売時期と近かったので、恒常の方もお迎えして書くことに致しました。衣装もカッコ良さそうでしたしね、恒常。

 

そして前述した通り、千夜ちゃんは筆者の担当の岡崎泰葉と接点があります。

…あるんですが、実はモバマスで同じイベントの報酬になったというだけで、直接会話するということはありませんでした。無念。

一応岡崎泰葉側から千夜ちゃんに言及するシーンはあったんですが、実際に二人がどういう会話をするのかは未だ明らかにはなっていません。来たれ邂逅。

 

体験前の印象について

 

まず体験前の白雪千夜ちゃんの印象を箇条書きしていきたいと思います。

 

  • デレステで初登場の新アイドル
  • 黒崎ちとせの僕ちゃん
  • Pには塩対応
  • 服装が黒い
  • お前…
  • バレンタインに紙をくれる
  • 昔は太陽みたいな子だったらしい?
  • ヴェルベットローズ

 

こんな感じの印象です。

 

まず千夜ちゃんといえばやはり「デレステでいきなりイベントに登場して曲を歌った」、という印象が強いですね。あの時の驚きはすごかった。

もう当時から2年は経ちましたが、これまでのシンデレラアイドルとは全然違う空気を纏ったヴェルベットローズの二人はかなりのインパクトでしたね。

 

そんな千夜ちゃんの一番有名なセリフといえば、やはり「お前…」ではなかろうかと思います。

たしか、ちとせから事前に聞いていた「僕ちゃん」を口にしたときに千夜ちゃんから言われたやつだった気がします。(あやふやな記憶)

今さら言うのも何ですが、千夜ちゃんのようなビジュアルの子からお前呼ばわりされるのはなかなか初見では想像し難いものがありますね。めっちゃ丁寧に喋りそうなのに!

 

そして現時点で筆者が一番気になってるところは、「千夜ちゃんがアイドルである理由」辺りですかね。

筆者の記憶では、千夜ちゃんはたしかほぼちとせに付き合う形でアイドルを始めていた感じだったので、現在もそういうスタンスでアイドルをやっているのかな?というところはやはり気になります。

シンデレラはそこまで根本的な思考の変化をさせない気もするので、あまりはっきりとは変わってないんじゃないのかなーという予想はしてますが、さてどうなんでしょう。

 

とはいえ千夜ちゃんの場合、アイドル活動について本人の口からはっきりと言葉にされることはないんじゃないかな、という気もしています。

どちらかというと、与えられた仕事を彼女が彼女なりにこなすのを見て、Pはそこでなんとなく漂うような気配をほんのり味わわせてもらう…という形が一番ありそうです。

 

もし千夜ちゃんがCoのアイドルなら何かしら本人から語られることはあると思うんですが、そこはやはりCuなので、そこまで自己について確信めいた言葉は出てこないんじゃないかなと思います。

…まあ新アイドルということで、その辺含めてひっくり返して来る可能性も十二分にありそうです。たのしみ!

 

 

そんな感じですが、次はさっそく実際に読んでみた感想を書いていきたいと思います。

なおこれまでの体験記事と同様に、千夜ちゃんに関してもデレステで無理なく追える範囲で追っていきたいと思います。予めご了承ください。

 

実際に読んでみた感想

 

今回読んだのは以下のコミュやエピソードです。

 

  • Nキャラコミュ
  • SR【Fascinate
  • SSR白面の騎士
  • SSRひとり、時は過ぎて

 

N・キャラコミュ編

 

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Fascinateのコミュとどちらを先に読むか迷いましたが、今回はあくまで千夜ちゃんの体験ということでNキャラコミュから読んでいくことにしました。

 

ひとまず、それらを読んでみて最終的に思ったのは「白雪千夜は自分を人形と言いながら、めちゃくちゃ人間である」ということでしたw

どうにもこうにも、セリフの数々を眺めているとそう思ってしまう感じがありまして、なんとも馴染み深い人間の匂いがしておりました。

 

 

とりあえず、そんな風に思った経緯からまず始めていくことにしたいと思います。

 

まず、千夜ちゃんって「自分には価値が無い」「お嬢様以外の人間に興味は無い」「お嬢様の戯れにつきあう以上にアイドルをする理由は無い」といった感じのことを言うじゃないですか。

確かに、実際の千夜ちゃんの態度を眺めているとそんな風に考えてるように感じるところがあります。事務的な対応に徹してますしね。

 

ですが、筆者はそういった千夜ちゃんの話す言葉に対して、実際に千夜ちゃんがそうである以上に「そう思いたい」という意志の方が強いんじゃないかと思ったんですよね。

すなわち、千夜ちゃんは自分自身に価値が無いと思いたくて、お嬢様以外の人間に興味は無いと思いたくて、戯れに付き合う以上の理由は無いと思いたい…と。

「無い」んじゃなくて、「あって欲しくない」という気持ちの方が強いんじゃないか、と思ったわけです。

 

と言いますのも、どうも千夜ちゃんには「どうせ喪われるのなら持ちたくない」って気持ちがあるみたいなんですよね。

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以前サラッと読んだFascinateコミュの記憶を思い返すと、これらの言葉の背景には彼女の過去が関係してるのかなーとは思うんですけど、それは後ほど。(Fascinateは次に実際に読みます)

 

なんにせよ、千夜ちゃんは「どうせ喪ってしまうのなら、最初から手にしたくなんてない」と考えているところがありそうだなと思いまして。

それ故に、千夜ちゃんは自分自身に価値や興味が生まれることにに対して「そうあって欲しくない」という思いが強いんじゃないか?と筆者は考えたわけです。

 

 

…で、そんな姿を見ていますと、なんて分かりやすい人間臭さなんだ!!ってなりましたw

自分は名前しか持ってないとか人形だとか言いながら、めちゃくちゃ人間じゃん!!めっちゃ人間っぽい葛藤持ってるじゃん!と思ったわけです。

 

加えて、Nの時点でここまでの構造をつくってあるのもまあすごいなと思いましたね!さすが新アイドルだなと。

…いやまあもちろん、そんな人間臭い感情の流れが実際に千夜ちゃんの中にあるかはハッキリしてませんけども。あくまでも妄想というか、筆者の個人的な憶測というところではあります。

 

とはいえ、それ以外のところでも、全体的に千夜ちゃんが意識的に感情にブレーキをかけようとしてる分、より一層人間臭さが目に付くんですよね。この辺に関してはもはや意図的に書かれている気もします。

具体的には、千夜ちゃんってめっちゃ「自分の趣味じゃないこと」を口にするじゃないですか。

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好きじゃない」「苦手」って、すごく人間的な感情だと思うわけですよ。ある意味その人らしさがよく分かる情報ですし。

 

もしも仮に千夜ちゃんが人形のような人間だったとしたら、何が好きなのかが分からないのはもちろん、何が好きじゃ”ない”のかすら分からないはずなんですよね。(筆者の担当の岡崎泰葉なんかはどちらかというとそっち側)

なので、これだけ好きじゃないものについて千夜ちゃんに喋らせてるってことは、「人間ですよ~!!」って見せたい意図がホントにあるのかもなぁ、と筆者は感じておりました。 

 

 

…長くなってますが、Nとキャラコミュについてあと一つだけだけ!

実は読んでいてずっと気になっていたことが一つありまして、それが白雪千夜のプロデューサーが何を考えて千夜ちゃんをプロデュースしてるのか、というところなんですよね。

どう見ても千夜ちゃん本人にアイドルをする意志は無いし、いくらちとせに頼まれたこととはいえ、ちょっと説明が足りてない感じがしたのです。(吸血鬼的な解決は一旦置いときます)

 

そこでまず一つ思ったのは、プロデューサーが千夜ちゃんの人間臭さを素早く嗅ぎつけた可能性です。

実はキャラコミュにおけるプロデューサーという生き物は「自分らしく生きていない美少女(美女)」に対してえらく敏感に反応する性質を持っているため、同じようにその性質が千夜ちゃんに対しても働いたのではないか、と思ったのです。

 

…いや、アホみたいな話ですけど、マジでキャラコミュのプロデューサーってそんな感じなんですよ!信じてください!

そんなもんなので、千夜ちゃんに対してもそうやって嗅ぎつけた結果、なんとかアイドルをやらせて「その子らしい姿」にしてやろうとしたんじゃないか?と思ったりしたんですよね。

 

ただ一方で、キャラコミュのあの初対面で千夜ちゃんのそういう中身を理解できたのかってのはちょっと微妙なんですよね。プロデューサーも困惑した形で終わってますし。

なので、もっとシンプルに白雪千夜が変なやつだったからってのが一番な気がします。

色々ちとせに言われはしたけど、「めっちゃこいつ変わってるやん!採用!」ってなったのかなと。…あんまりにもあんまりすぎる感じもしますね!w

 

まあもちろん、この辺は後に明かされるというようなことも殆どないと思うので、そこまで考えても仕方ないことではありますけどね。

とはいえ、あの千夜ちゃんに対してああまでするプロデューサーっていったい何なんだ?!と思うことがありましたw

 

Fascinate編

 

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続いてSR【Fascinate】を読んできました。

このSRはイベントのカードですので、イベントコミュについても併せて書きます。

 

まずはFascinateのイベコミュなんですが……めっちゃハッピーな話でしたね?!?!

何がハッピーって、あの千夜ちゃんがどんどん嬉しそうになっていくのがふっつーに幸せ~な話だなと!予想外の感触!

そして千夜ちゃんがそうやって嬉しそうなものだから、読んでるこっちも嬉しくさせられてしまいました。まさかこんな感想を抱くとは。

 

 

とりあえず、そんな千夜ちゃんについて少しずつ書いていきたいと思います。

最初に言った通り、千夜ちゃんは今回とっても嬉しそうだったように見えたんですけども、果たして千夜ちゃんがそんな風になっていた要因っていったい何だったのでしょうか?

 

これはあくまでも筆者の考えではありますが、おそらく最も大きいところは「ちとせの隣に立てる自分を発見できた」という点じゃないかと思いました。

アイドルの楽しさとかプロデューサーへの感謝とか、そういったアイマスにおける普遍的なものを獲得したっていうよりかは、ただ単純に千夜ちゃんにとってはちとせの役に立てたってのが今回大きかった気がするんですよね。

 

順に説明していきます。

まずコミュにも書いていた通り、これまで千夜ちゃんは自分自身に価値を感じておらず、それ故にちとせに対しても「そんな自分に意味を与えてくれた」と考えているところがあったわけです。有体に言うと恩を感じていたわけですね。(そんなレベルでもない気もしますけど)

だからこそ自分の苦手な整理整頓でもちとせのためにやるし、早起きしてちとせを起こしたりもしていたわけです。献身的!

千夜ちゃんにとってお嬢様はどこまでも華麗であり、そして自分はそんな人の後ろを歩く立場なんだ、と千夜ちゃんは考えていたのですね。

 

ですが今回、そんな千夜ちゃんに事件が起きました。

あろうことか、ユニットの相方としてちとせの隣に立つことになってしまったのです。確かに同じアイドルという立場ではあるものの、今までのようにちとせの後ろではなく、その隣です。

当然千夜ちゃんは拒否しようとしますが、ちとせ本人からも言われてしまっては断れるはずもなく、渋々受け入れることになります。

 

そしてそこから千夜ちゃんに大きな転機が訪れました。

まず最初に発見したのは、「ちとせの相方として、自分にしかできないことがある」ということでした。

これまではちとせに対して「ただ後ろで付き従うことしかできない」と思っていたのに、「ちとせとのユニット活動では自分にしかできないことがある」ということを発見できたわけです。

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(優秀過ぎるスピーカー・双葉杏

 

これはもう、千夜ちゃんにとってはとんでもない衝撃であったと思います。

自分にとっての恩人、あるいは神かというくらいに敬っていた存在に対して、自分自身が力になれるのですから。それはもう、嬉しいったらないですよね。

しかもそれが白雪千夜にしかできない事となれば、これはもう自己の充実一直線ですよね!!最高効率!!

そういったことに少しづつ気づいていく千夜ちゃんがもう、えらく微笑ましいったらなかったです。さらにはそこから好循環が生まれていき、本人も意外なほどに変化していく千夜ちゃん…ええ話や…

 

 

そしてまた、今回の千夜ちゃんにとってもう一つ大きかったことは「自分の中にある形のないものなら、燃えてなくなることはないかもしれない」という心境の変化でありました。

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Nやキャラコミュの時に書いていた「どうせ喪われるのならば持ちたくない」という千夜ちゃんのスタンスにも変化が訪れたわけです。

 

まあ言ってしまえば千夜ちゃんの抱えていたものはトラウマみたいなものだったので、「今は昔とは違う」ということを理解できただけで少しづつ変わっていくとは思っていました。

ただそれはそれとして、「燃えてなくなる」というイメージから「自分の中にあるもの・形のないものは燃えようがない」となっていくのは、なかなか綺麗な転換だなぁと感じました。

「無くなったりなんてしないよ!」と無理やり分からせるのではなく、あくまでもここまでの延長線として、千夜ちゃん本人が納得できそうな形に落とし込んだってのが本当に上手だなと。

そしてまた、今回のエピソードにより千夜ちゃんは少しずつ自分の中に気持ちを形作っていけるのかなぁという気になりました。条件が整った感じがして、ちょっと楽しみです。

 

…ただ一方で、(おそらく)火事か何かであらゆるものを失ったであろう千夜ちゃんに対して「胸の中に灯る」と表現させたのはちょっと皮肉過ぎない?!とは思いましたw

まあ見方を変えれば、千夜ちゃんが過去に囚われ過ぎてないとも言えるし、あるいは過去すらも味方になったということも言えそうではあります。

もしくは、単純に千夜ちゃんにとって「エネルギーとして想像しやすいもの」が「炎」だったのか…?って考えても、結局それも皮肉すぎる感じがしますw

…いったい誰の発案なんですかね?!良い趣味してますねぇ!(言いがかり)

 

 

だいぶ長くなってますがあと一つだけ。

実は今回のFascinateコミュ、筆者の自分はてっきり「自己紹介を兼ねたコミュ」だと思ってたんですよね。

というのも、このコミュってのがそもそもデレステで二人の初登場と同時に実装されたからです。

 

でも今回実際に読んでみると、このコミュ全然自己紹介とかではないし、むしろNやキャラコミュを前提にした「彼女たちの新たな始まりの物語」じゃないですか。(本人たちもそう言ってましたし)

だとすると、いきなり最初にこれを読ませるような出し方っていかがなもんなん?!と正直思ったんですよねw

実際当時の自分も、このコミュはいったいどういう飲み込み方をすればいいんだろう?と感じて、あんまり頭に残らなかったんですよね。

 

ただそうは言いつつも、実際にNやキャラコミュを出してからFascinateが実装されていたとしたら、それはそれでインパクトが弱くなっていたのかもしれません。

やっぱり興行的な意味でイベコミュや曲から出したかったのかなぁ~とは思いつつ、なかなか歯がゆいなぁと考えたりしていましたw

 

…ていうか結局イベコミュの話しかしてないですね?!
SRカードの方も、コミュの後日談としてとても良いものでしたよ!!(やっつけ)

 

白面の騎士編

 

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次にSSR白面の騎士】を読んできました。

  

このSSRの千夜ちゃんは、全体を通してFascinateを終えた後に改めてアイドルをする千夜ちゃん、という感じでありました。

ただ、これまで読んできたアイドルと比べてもかなり前回の出来事を前提に話している姿が見られた気がします。衣装もFascinateで言及されていた形のまんまでしたし。

 

まあ、そもそも一連の新アイドル展開の中でこのSSRもセットだったんじゃないか、とは思います。

しかし、そうは言ってもずいぶんしっかり繋がっている感覚がありました。この辺も新鮮。

 

 

それではさっそく実際のSSR【白面の騎士】の内容について触れていきます。

 

まず、今回のSSRで一番大きく目立っていたものは「プロデューサーへの信頼」ではなかろうかと思います。もちろん、それも千夜ちゃんなりの形ではあるのですが。

これまでのように拒絶したり渋々聞いたりというような態度ではなく、今回は「とりあえず存在は認めてやるか」という段階にまで評価を上げてくれた感じがします。

元々プロデューサーの優先度がやたら低かったのもあって、なんかめっちゃ昇った感がありますね。躾けられてる感もある。

 

そしてまた、「存在を認められる」というのは「仕事の相方としても認めてもらえる」ということでもありました。

より具体的に言うと、「アイドルとしての自分をこちらに委ねてくれる」という変化が千夜ちゃんの中にあったようです。

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なんというか、千夜ちゃんって初登場の時から自分自身の価値についてよく言及していますけど、おそらくそういった姿を見るに、千夜ちゃんの中では「物の価値」みたいなものが強く意識されてるのだと思うんですよね。

自分に対していつも言っている「価値が無い」という言葉だけでなく、今回のSSRでも「美しいものには価値がある」と言ったりしますし。

 

その上で、今回のSSRではそういった「価値」に対する判断をプロデューサーに委ねてくれたのかなって感じがしました。

もちろんアイドルの仕事上の話ではありますけど、これはかなりの信頼を得られたんだな!と思いましたね!

これまでの千夜ちゃんなら「アイドルとしての価値」も自分で勝手に決めるかお嬢様に委ねていたでしょうし、やっぱりそこはFascinateの仕事が良い転機になったのかなぁという気がします。大きな仕事をしたぞプロデューサー。

 

 

そしてさらに、今回のSSRではもう一つ「感情表現の変化」というものも目立ちました。

趣味じゃないことについて話してくれる千夜ちゃんはNの時に書きましたけど、今回のSSRはそこから更に「幸せ」や「気に入ったこと」について話してくれるようになったんですよね。

まあ特訓前のちとせの前でのセリフは特別としても、それ以外の場面でもとにかくポジティブな感情を口に出してくれていた気がします。

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やっぱりこう、Fascinateで「自分の中にある形のないもの」を受け入れられたからこそ、ポジティブなものも貯まっていってるのかな~みたいなところはありますよね。

物事を好意的にというか、肯定的に捉えてくれる可能性が生まれた感じがします。未来への期待が見えますね。

 

そしてそういった千夜ちゃんの姿を見て、今後もちょくちょく自分の気に入ったものについて言及して欲しいなぁ~みたいに思ったりしていました。

千夜ちゃんは顔は仏頂面(本人談)だけど、ちょくちょくユーモアのあることも言いますし、今後も素直な感想を言葉にしたりして感情の解像度上げていって欲しいですね~。

 

ひとり、時は過ぎて編 

 

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最後にSSRひとり、時は過ぎて】を読んできました。

 

…このSSR、想像以上に味わい深いですね?! 

なんと言いますか、絶妙に本心を匂わせてくるような趣があるというか、それでもまだ核心には触れて欲しくなさそうな千夜ちゃんの心境が徹底されているというか、なんともむず痒くじれったい出来になっておりました。とてもよかったです。

 

ただそれらに加えて、今回のSSRの内容はわりと構造的にも面白かった部分があったんですよね。

今回はそれついて詳しく書きたいと思っています。 

 

 

まず、このSSRでは全体を通して「比較」というものが意識されていた、と筆者は感じました。

すなわち、白雪千夜ちゃんと何かしらの比較がされていた、という話です。

より具体的に言うと、特訓前では「」と千夜ちゃんの比較があり、特訓後では「荒れ果てた洋館」や「枯れた花」 との千夜ちゃんの比較があったように筆者は思いました。 

 

 

まずは特訓前の「」の話から始めます。

 

特訓前の「雪」は主に「千夜ちゃんの過去の姿」に例えられているように感じました。 

雪そのものの寒さや静けさに加え、千夜ちゃんの「生まれた場所や育った場所が雪の深いところだった」というセリフからも、特訓前の「雪」は千夜ちゃんの過去の姿を想起させるところがあります。

 

そう考えていくうちに、特訓前の状況というのはもしかして「過去の自分と今の自分を比べている千夜ちゃんの姿」なのかなーと思いました。

千夜ちゃんが特訓前で話す例え話にしても、そういった想定がされてるような感じがしますし。あくまで筆者の感触ではありますけどね。

 

そして、千夜ちゃんはそんな状況で「今の自分が温かい場所にいることに気づいた」というように話していました。

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ここまで段々と嬉しそうになっていく千夜ちゃんを眺めていましたけど、嬉しさとかその辺に関して千夜ちゃんは無自覚だったんだなぁと思ったりしてました。

 

なんというか、Fascinateや【白面の騎士】で千夜ちゃんはわりと朗らかに見えていたので、ここまでやっといて千夜ちゃん本人は気づいてなかったのか…?みたいな感じなんですよねw

まあ確かに千夜ちゃんて「自分でも意外です」ってことをよく言うし、基本的には無自覚なスタンスなのかもしれません。もちろん、例によって「気づきたくない」ってのもありそうですけど。

ただちとせとかは大分気づいてる気がしますけどね。外からはわりとバレバレです。

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そして次に特訓後の「荒れ果てた洋館」や「枯れた花」です。

 

これらのアイテムは「千夜ちゃんの現在の姿」に例えられているように見えました。千夜ちゃん本人もそう受け取ってましたしね。

ただまあ、より正確に言うと「千夜ちゃんが思う『今の自分の姿』」って感じもします。その辺は後に。

 

まず筆者は、この特訓後の絵柄を見て二つの印象を持ちました。

 

一つは「かつての輝きが失われたものにも美しさはある」というもの。

早い話が、千夜ちゃんの考える自分自身の状況をそのまま肯定する、という意味合いです。

 

千夜ちゃんは自分自身からあらゆるものが「喪われた」と考えています。

なので、同じように輝きが失われたものたちを今回のような形で讃えることで、間接的に「白雪千夜も美しい!」と言っているわけです。なかなかクサい!

まあたとえそういう意図じゃなかったとしても、少なくとも枯れ果てたものたちと千夜ちゃんを同様に見る感じはありました。繰り返しになりますが、千夜ちゃん本人の視点もそうでしたし。

 

ただ一方で、筆者が抱いたもう一つの印象は「喪われた世界の中で千夜ちゃんの美しさだけは失われていない」というものだったんですよね。

これはある意味千夜ちゃん本人の考え方とは逆で、要は「千夜ちゃんの中には失われていないものがあるんじゃないか」、という考え方なんですね。

言い換えれば、特訓前の姿が雪と対照的に描かれているように、特訓後の姿も枯れ果てたものたちと千夜ちゃんが対照的に描かれているんじゃないか、という感じです。

 

というのも、筆者はこの特訓後の絵柄を見て千夜ちゃんだけが生きていることに目が行ってしまったんですよね。

千夜ちゃんだけが、この中ではっきりと色彩を持っているように見えたんです。

そしてそれは、今の彼女が確かな熱を持っていて、そこには失われていない輝きがあるってことなんじゃないかなー…、と思ったわけですね。

 

…まあ千夜ちゃん本人は自分自身と重ねた発言しかしていないので、実際にそんな意図がこの姿に込められてるのかは分かりませんけどね!!妄想は妄想です。

でもこう、そうだったらいいなーみたいな。そんな感じでありました。

 

 

あとは最後に印象的だったセリフをピックアップしたいと思います。

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わー!!!やっぱりNやキャラコミュで言ってたのってそうだったんだーーーー!!!!

…と、自分が感じてたものが合っていたようで嬉しくなってましたw

 

ただこう、「やっぱりそれを自分の口で言えたことが千夜ちゃんにとって大きいんだよね…分かる…。」みたいにもなってましたw

いやー、沼ですねぇ! !

 

…というか、今さら気づいたんですけど、今回のSSRって「千夜ちゃんの自覚」がテーマだったんですかね?

比較や比喩という手段を使って、千夜ちゃんに今を自覚させる、と。

実際どうなのかは分かりませんけど、そうだったとしら本当によくできてるなぁ…

 

おわりに

 

そんな感じで、白雪千夜ちゃんの体験記事でありました。

 

…面白かったですね?!

めっちゃこう、密度ぎっしりでありながら、それでもスルスルっと旨みが入ってきていて…ものすごくエンジョイできましたね?!新アイドル、スゴイ!

流石に勝負かけてきてるサイゲはすごいなぁ~と、えらく感心してしまいました。恐れ入りました。

 

なんというか、もちろん今後千夜ちゃんがどうなっていくかは分かんないですけど、すごく丁寧にハンドリングされている感じがありましたね。

キャラの造り自体はかなりクラシックと言うか、「こういうのあるある~」って感じなんですけど、それをただの「属性」にしてしまっていないというか。

言い換えれば、シンデレラガールズやアイドルの世界に簡単に適応させていないのが凄いな!と思いました。

…まあ、これはこれで二次創作はちょっとやりづらそうな気もしますけど!あるいは逆に燃えるとこなんですかね?(※筆者は二次創作をしたことがありません)

 

そしてこう、ついに体験記事として初めて1万字を超えてしまいました…

まあ千夜ちゃんだからってのはあるんだと思いますけど、ね。

なにしろ、これだけ書いてもまだFascinateなんかは書けそうですし、全体を通しても色々書けそうなところがありますから。

本当に千夜ちゃんヤバいなぁ!ちとせもヤバそうだなぁ!という感想です。マジで。

 

そんなこんなではありますが、今回も読んでくださってありがとうございました。