蒸機公演を見た岡崎泰葉Pの独白
※この記事は2018年10月当時、某所に寄稿したものを加筆・修正したものです。
モバゲー版アイドルマスターシンデレラガールズの蒸機公演、皆さんご覧になったでしょうか。
ご覧になってない方はぜひとも、ぜひともご覧ください。
合わないこともあるかもしれません。
しかし、たとえそうであってもそれを確かめるだけの価値は間違いなくある、と信じています。
現時点で蒸機公演を読む具体的な方法は纏めてくださっている方がいらっしゃいますので、よければそちらをどうぞ。
この記事の本題は蒸機公演をご覧になられていない方々に泰葉Pが余すことなくその素晴らしさお伝えすること…ではありません。
独白です。
一時はトレンドに乗っかるほどだった蒸機公演。
その中心に居た岡崎泰葉を兼ねてから推しに推してきたPの一人が、そのイベント開始前から終了後の現在に至るまで、一体いかなる心境でいたのかをここに記したいと思います。
お時間のある方、未だ熱の冷めやらない同志泰葉P方々、拙い文章ではありますがよければお付き合い下さい。
(当然ながら公演のネタバレを大いに含みます。ご了承下さい。)
目次
イベント開始前日まで
モバマスではイベント開始前に告知がなされます。
まずはそこに至るまでの泰葉P(筆者)の心境からお伝えしましょう。
泰葉Pは前回の登場である月末R【教室のアイドル】から次の出番を心待ちにしておりました。
ギャル泰葉というギャップの強い役どころを頂けたとはいえ、やはり月末のRですから完全燃焼とは参りません。
復刻後の追加劇場にも出していただきそれなりにほっこりしていましたが、やはり登場するからには主役であってほしい!
多くのP様たちと同じく、泰葉Pの筆者もそう思っておりました。
モバマスの再登場周期というのは、当時ではおおよそ半年に一度。
ボイス収録などの都合で一年に一回というような子もおりますが、レアリティの差こそあれ、だいたいその程度の周期と認識でありました。
泰葉の場合は、先の月末Rの登場から考えて9月か10月あたりに再登場するのではないかと予想されていました。
そして2018年10月16日夜、今回の告知がやってきました。
相棒の自動人形役には、若さに見合わぬ芸暦を誇るあのアイドル!
これは、これは岡崎泰葉が来たでしょう!!!!!と、自分の血管が激しく唸るのを感じていました。
あちこちで他の泰葉Pもざわめきだします。
「これは泰葉のことなのか…?いや、もしかしたら舞ちゃんやほたるとか…」
といった感じで動揺のあまり不安を声にする場面もありましたが、心のうちでは皆大いにはしゃぎ回っておりました。
そしてそのイベント告知ページ恒例のシルエットがもう一人の主役、斉藤洋子さんではないかと気づいた時、再び泰葉Pは色めき立ったのです。
「これ、泰葉が上位報酬なのか…?!」
蒸機公演・前半
1日目
眠れない夜を経て翌日の15時、ついにイベントのバナーが表示されました。
岡崎泰葉、間違いなく彼女の新規絵。やってやったぜ!(なにもやってない)
間髪いれず即クリック。
公演ですから、最初にストーリーが入ることは分かっていました。始まりました。
思わせぶりな始まりで、なるほどストーリーだなぁ…と思っていたら!目!泰葉の目が!ハイライトが?!(なぜか既視感もありますが)
公式ではもちろん見たことのないハイライトオフ泰葉!
迅速にスクショを撮り進めます。いや、複数出てくるの?!
…といった具合に開幕パンチがクリティカルヒット。
その後「廃棄物」の名のついた泰葉も登場し、何が起こるんだ?!とあっけなく泰葉Pの心は即堕ち。
晴れて蒸機公演が開幕しました。
泰葉こと廃棄物ちゃんは捨てられたオートマトン(自動人形)でした。
OKZ-0716といった小ネタ(岡崎泰葉の誕生日は7月16日)も挟みつつ、彼女にはヤスハという名が与えられました。
素の洋子さんに近いキャラクターのヨーコに対し、理解できないといったリアクションを繰り返すヤスハ。
意志を持つ人間を理解できない様子はどこか過去の岡崎泰葉を思わせました。実際の岡崎泰葉本人もまた、子役という中で自分の意志を殺してきたからです。
今回の人形役というキャスティングも、おそらくそういった意図があってのことでしょう。
そんなこんなで、初日の時点から今回のイベントはさぞ拗らせた人間が考えたのだろうと、既に泰葉Pの間で話題になっていました。
2日目
ハイライトオフ泰葉や中野ちゃんの「クズですね」発言など、そういったフェチズムな話題で終えた第1ラウンド。
その翌日の22時、第2ラウンドが始まりました。
第2ラウンドのストーリーもまた、過去の泰葉を思わせるシーンが見られました。
夢や友情を理解できないヤスハ。かつて子役時代に厳しい芸能界を味わった泰葉が、他人に頼れず友だちもいなかったことに重なります。
やはりこのライター、拗らせている…泰葉Pたちは再びそう確信していました。
そして同時にナイスキャスティング!いいぞ!と色めき立ってもいました。
そう、泰葉Pも同じように拗らせている生き物だったからです。
最後の登場人物のナオもかっこよく登場し、イベント2日目にして早くも役者が揃いました。
3日目
泰葉はやはりウォーズマンだった…?といったネタ要素などで盛り上がり、翌日第3ラウンドが始まりました。
舞台はレジスタンス基地に移っていました。
ナオにぞんざいに扱われながら、ここでもヤスハは「地上」という別の世界を理解していませんでした。例によって子役時代に別世界で生きてきた岡崎泰葉と重ねたシーンと思われます。
そしてこのラウンドで、ライバルユニットとしてハイライトオフ泰葉こと「エンフォーサー」たちが出てきました。
第2ラウンドでもボスとして出てきましたが、今回は三人同時。
壮観というか、異様なディストピア的世界観を感じましたね。一人下さい。
4日目
ナオのセリフが出始めて奈緒Pたちも盛り上がってきた翌日、第4ラウンドです。
このラウンドで初めて「スチーム=テ」という珍妙な単語が出てきました。
第4ラウンドでの話題の中心はこのスチーム=テでした。
蒸気(スチーム)空手から「空」という言葉が削除されているからこうなったとか、多くの注目を集める考察が出てくるようになりました。
この辺りから少しずつ世界観に対する考察が増えてきたように思います。
ライバルユニットも含め、考察の余地が大いに残されているのがこの公演に惹きつけられる要素ですね。
蒸機公演・後半
5日目
考察が熱を増す中、第5ラウンドが始まりました。
ここからは後半戦ですので、開始前に楽屋シーンが入りました。
とはいえ特に公演の内容に触れることはなく、そのままスーっと本編が始まりました。
泰葉P的に言うと、この後半戦からのヤスハは、カードでいう「小さな一歩」以降の岡崎泰葉に近くなります。
アイドルを楽しむことを理解し、夢に向かい始めた泰葉に近いです。
ヤスハは花を咲かせにいこうとヨーコに言います。
レジスタンス基地に着いたときから比べると、急にヤスハの意志が強くなっているのを感じます。
おそらくレジスタンスで過ごす中で変わってきたのだと思いますが、尺の都合でそこが端折られているのは残念でもありつつ、妄想の余地があってナイスな部分でもあると思いました。
が、今回のラウンドでPたちの注目を集めたのはそこではありませんでした。
前触れもなく登場した巨大ロボ、スチーム=ユカ。まちがいなくコレです。
唐突にコミカルなロボが出てきたことで、ストーリーがどうなってしまうのか?!と若干不安になったことをここに告白します(後にこれは杞憂に終わる)。
そしてこのラウンドのライバルユニットではエンフォーサーの上位機である「エンフォーサー・エリート」などが新たに登場しました。赤い。
それと同時に、岡崎泰葉と浅からぬ縁のシノブ様こと工藤忍ちゃんも登場していました。
彼女に「夢物語に取り憑かれたバカなやつら」なんてセリフを言わせる辺り、ライターの拗らせ具合は深刻です。ありがとうございます。
6日目
後半戦の波乱を待たずして、第6ラウンドが始まりました。
そして本格的にシリアスな展開が始まったのもこのラウンドからでした。
セントラルエンジンと直結する前にヨーコに夢を託すユカ、自らの病を罰と言うヨーコ、そして思わせぶりな「地上」。
…さ、先が気になる!!
おそらくこの辺りから、もはや泰葉Pということを忘れストーリーにズルズルと引き込まれていたように思います。
泰葉Pなので「泰葉がこんなこと言った」とか「ここがエモい」とかそういうことに注目することが多いわけですが、このラウンド辺りから「蒸機公演」そのものに夢中になっていた気がします。
ヨーコはどうなるの?!地上はどうなってるの?!スチーム=ユカあっさりすぎない?!などなど、完全に手の平の上でした。
待ちに待った「地上」が明らかになる!と、更新の22時を今か今かと待っていたのを憶えています。
7日目
ついにやってきました第7ラウンド。
ログインページには荒野が広がっておりました。
やっぱりかーという感想の元、ストーリーへ。
先ほど書いたように、このラウンド辺りからはほとんど泰葉Pとしての感想というよりは一人の読者としての感想に近くなります。
希望を打ち砕かれた人々、純粋な目で地上を見るヤスハ、花を見せてあげたい気持ちもありながらヤスハを利用しようとしていたヨーコ、そしてスチーム=テをカラ=テへと昇華させたユカとヤスハのバトル…ひたすらに熱い!
とはいえ、やはり泰葉Pだから特別こう感じた!というのは少なかったように思います(悪い意味でなく)。もはや純粋に、ストーリーが面白かったわけです。
そして担当P以外が蒸機公演に対して騒ぎ始めているのがはっきりと見えるようになったのも、このラウンドからだったように思います。
ネタにして楽しんでいる人は初めから多かったですが、ストーリーが真相に近づいていることで騒ぎ方の質が変わったのが目についたのかもしれません。
8日目
そして、ついにクライマックスです。この日がやってきました。
10/24、22時。最終話が更新されました。
この最終話、物語は最高潮でした。
泣ける展開、伏線回収、最高のハッピーエンド…その盛り上がりは、更新直後にtwitterのトレンドまでをも捉えていました。
そしてその瞬間、気づきました。
もしかして、これを呟いている人はみんな泰葉を見てくれているのかと。
泰葉を見てトレンドに乗るほどの大騒ぎをしているんだ、と気づきました。
岡崎泰葉は率直に言いまして、アイドルマスターシンデレラガールズの「顔」のような役割ではありませんでした。
ボイスはもちろん、当時のデレステではSSRも実装されていません。当然アニメやCDのような展開にも縁がありませんでした。
その岡崎泰葉がこれほどまでに注目されている。情けないことですが、全く現実感がありません。
夢かもしれない、と言って頬をつねる描写がよくありますが、本当にこれは夢かもしれないという体験をしました。
当時多くのPたちと同じく私も蒸機公演のストーリーに感動していたのですが、同時に岡崎泰葉Pとしてこのような非現実感に支配されていたのです。
おわりに・余談
以上、長くなりましたが一人の泰葉Pがこの公演期間中に感じたことです。
そして余談になりますが、その後から現在に続くまでの話もします。
今回の公演期間中、そして公演期間後の現在も、ほんっっっとうにたくさんのファンアートが産まれています。
絵師の方々に多大なる感謝を申し上げると同時に、改めて今回の公演の影響のデカさを実感する毎日です。
公演直後はいくつか生放送を覗いてみたり、twitterで検索してみたりしておりました。
イベント終了後もイベントメモリーから見てくださる方もいらっしゃって、本当にありがたいです。
これを機に泰葉の魅力を知っていただけると嬉しいな…と泰葉Pとして思ったりもしています。
今回の公演は間違いなく素晴らしいものでありました。
また蒸機公演はもはや岡崎泰葉Pとしてだけではなく、一人のモバマスプレイヤーとしても嬉しいことばかりでした。
これからもこのようなワクワクさせるような展開を期待して止みません。
願わくば、この蒸機公演に新たな動きがあったりとか…しませんかね?!
いつかそんな展開がやってきたときに、またこのような記事が書けることを密かに楽しみにしています。
本当に、ありがとうございました。